【7月】Web3ゲーム月間レポート:市場の変動とユーザー獲得戦略
本レポートについて
本レポートは、FootprintのGameFiリサーチページの情報を元にコミュニティや弊メディアが一部加筆、編集を加えたものです。
また本レポートはオンチェーンデータに記録されたものを参照しています。
そのため、アプリ化などを行いオフチェーンで遊ぶ形式のブロックチェーンゲームのデータは参照できないため、あらかじめご了承ください。
GameFiデータ前書き
7月の仮想通貨市場は大きな変動に見舞われ、それぞれの動きを見せる。
- 通貨ごとに上昇と下落を経験
- ゲーム分野のユーザー推移は好調
- ただしゲームトークン時価総額は減少
特にBitcoinとSolanaは突出するものとなったが、注目を集めたETHの現物ETFはローンチ後の影響としてETHの通貨価格を下落させるものとなった。
またWeb3ゲーム業界のデータもまちまち。
デイリーアクティブユーザー(DAU)は19.4%、1日の取引量は23.1%の増加となったが、ゲームトークンの時価総額は6.1%の減少を経験している。
各チェーンの利用率はRonin、opBNB、Saakuru Verseが市場をリードした。
ただし、懸念としてはアクティブなゲームは全体のごく一部となっており、以前から課題となっている持続的な発展が今後も注視すべき部分となるだろう。
6月版!Web3ゲーム月間レポート
7月の仮想通貨市場
この月の相場はそれぞれの変動を経験する。
BTCは63,381ドルで始まり、2.5%の上昇となる64,989ドルで終値を迎えたが、ETHは3,438ドルで始まり、5.7%の減少となる3,243ドルで終わりを迎えた。
要因としては複数の内容があげられる。
- トランプ氏がBTCを支持
- AI関連株のアンダーパフォーム
- ETH現物ETFからの純流出
その結果、それぞれの通貨が異なる動きを見せるものとなったのであろう。
特にビットコインはドイツ政府の売りやMt.Goxによる影響も一時受けるものとなったが、トランプ氏の支持により、価格帯を大きく回復するものとなった。
対照的にETHは現物ETFのスタートで事実売りが発生。
ただしBTC現物ETFも開始時に価格を一時下げ、その後、史上最高高値を更新することとなったため、今後の動向も注視していきたい。
またそれ以外の通貨としてはSOL(Solana)が傑出したパフォーマンスを記録。
ETH現物ETFに続く、次の通貨として注目を集めるものとなり、最終的には月間で25%の上昇を記録するものとなっている。
Web3ゲーム市場全体
7月のゲームトークン時価総額は6.1%減の185億ドルで終わりを迎えた。
これはWeb3ゲーム市場だけでなく、仮想通貨市場全体の幅広いトレンドの影響を反映したことが推測される。
またユーザー数については増加傾向にある。
ユニークウォレットから測定される平均デイリーアクティブユーザー(DAU)は、7月に390万人まで増加し、6月と比べると19.4%増という結果となった。
7/17にはマイルストーンの400万人を突破。
また7/29には500万人に到達するなど継続的に新記録を樹立しており、業界のエンゲージメントの高まりと飛躍的な進歩を実証していると言えるだろう。
しかしまだ各所のデータとしては懸念が残る。
上記は1日の平均トランザクション数を表すものとなっているが、こちらの数値はDAUの飛躍的な増加と相関しておらず減少傾向に。
具体的なトランザクション数は計880万件で、昨年10月以降から減少が続いている。
Web3 Game Daily Trading Volume
ただし、取引量については先月と比べ、大幅な増加を記録。
Web3ゲームの1日の取引量は1,730万となっており、6月と比べると23.1%増という結果を残すものとなっている。
このゲーム業界が正しく継続的に発展しているのかと判断するのは難しい。
ブロックチェーンゲームへの関心は市場の環境で変化を行っており、その他の分野(ミームコイン、AI、RWA、テレグラムボット)なども新たに注目を集めている。
ゲームチェーン
7月は合計1,588のゲームがアクティブであった。
ゲームが活用するチェーンはBNB Chain、Polygon、Ethereumがトップ3を占めており、依然として開発者が多く参入するものとなっている。
またユーザーがゲームで利用するチェーンは上記。
Ronin、opBNB、Saakuru Verseが市場をリードするものとなっており、平均DAUはそれぞれ110万、47.9万、35.5万であった。
- Ronin:110万DAU
- opBNB:47.9万DAU
- Saakuru Verse:35.5万DAU
また月末のそれぞれのシェア率は32.6%、18.7%、3.4%となっている。
特にRoninは先月も目覚ましい発展を遂げ、7月1日では18.6%だったシェア率が月末には32.6%へと大きく増加した。
この要因としては、新規ユーザーの継続率である。
週間新規ユーザー維持率ランキングにRoninのプロジェクトが掲載されることも多く、7月の最終週には継続率トップ10の内の5つのゲームがRonin上のものであった。
SERAPH: In The Darkness
opBNBも7月は躍進を見せる。
こちらは「MEET48」や「SERAPH: In The Darkness」などの人気が高まることで、シェア率が月間を通して13.1%から18.7%まで上昇した。
特に7月中旬にサービスを開始した「SERAPH」は現在も大きな人気を集めている。
SERAPH|ハクスラ×ARPGの遊び方
Saakuru Verse
Oasys L2のSaakuru Verseは、6月の最後の10日間でDAUが急増した。
しかし7月には成長が鈍化しており、DAUのシェアは14.3%から3.4%に減少した。ただこの数字にも関わらず、Saakuruは全チェーンの中で3番目に高い平均DAUを維持している。
依然として人気の理由は明らかである。
このチェーンはユーザーや開発者の負担を削減するためにガスコストのかからない仕組みとなっているため、ゲームプレイやオンボーディングに摩擦が生まれない。
快適な環境を生むこともユーザー獲得には重要な要素と言えるだろう。
もう1つ注目すべきチェーンは話題のTONである。
TONはテレグラムボットゲームをキッカケに1,000万人以上のアクティブユーザーを有すると主張を行っているが、7月の平均DAUは17.2万人でシェア率は4.8%であった。
もちろんこのDAUの集計はオンチェーンデータのもの。
オフチェーン上での動向を把握することは難しいが、この乖離が何を示すのかというのも今後のゲーム市場の動向において重要となりそうなので注視したい。
Web3ゲームの概要
7月に月間ユーザー数1,000人以上を達成したゲーム数は289。
この数字はブロックチェーンゲーム全体数(非アクティブを含む)の8.6%、アクティブゲームの約22%を占める結果となった。
また2022年1月~2024年7月までの全体ゲーム数は3,515。
しかし少なくとも1,799のゲームが3ヵ月間、1,493のゲームが6ヵ月、1,153のゲームが12ヶ月間アクティブユーザー0の状態が続いている。
この統計は、市場の持続性に疑問を投げかけ、イノベーションの必要性を強調する。
MEET48
問題へ対する革新的なアプローチの1つとしてはコンテンツ制作があげられる。
この典型を示すものとしては没入型ソーシャルメタバースの「MEET48」となっており、現在はopBNBでDAU数が第2位となるほど人気を博すものとなった。
MEET48はAIとWeb3エンタメのユニークな融合した形を提供。
ユーザーはバーチャルアイドルやリアルアイドルのアバター作成やサポート、交流を行うことができるようになっている。
また同ゲームは、初のゲーム「CoinFish」を8月にTONで開始する予定だ。
続いてDJTのRotten氏よりBCGのエコシステム設計について pic.twitter.com/GyNpshG89q
— Tamayan🏝Web3 acceralator (@mch_tamaya) June 23, 2023
Web3ゲームを成功させるにはWeb2ゲームスペースから始めることも必要。
double jump.tokyoのエコシステム担当Rotten氏は、IVS Crypto 2024でFootprint Analyticsに次のように語っている。
「最初はシンプルにしてユーザーを取り込み、それからステップを追加する。」
BLOCKLORDS
この戦略の一例としては、BLOCKLORDSが挙げられる。
同ゲームはオフチェーンの中世戦略ゲームとなっていたが、Baseを活用したBLOCKLORDS Dynastyの展開でさらなる人気を獲得した。
結果として、このゲームがBaseのDAU増加を後押し。
約8,200名から1ヶ月間で約22.3万人までの利用者を増やし、同ネットワークの平均DAUを高めるものとなっている。(オンチェーンでのトークン配布イベントも実施)
Hamster Kombat
新しいWeb3ゲームプロジェクトはVCや取引所を惹きつけるための実績が必要。
この実績を作るために重要なこととしては、開発するスタジオのネームバリューやギルドの参戦もそうであるが、実装を行うプラットフォームが一番である。
昨今ではテレグラムがこの代表と言えるだろう。
「手軽に遊べるゲーム×プラットフォームの利用者の母数」という要素が上手くマッチした結果、現在はテレグラム上のゲームが初期の牽引力を獲得している。
さらにソーシャルシェアリングも極めて重要な要素だ。
これらはゲーム内の報酬を促進し、より多くのユーザーのエンゲージメントを促す上で大きな役割を果たしており、ゲームの成長に貢献する。
TONのオンチェーンデータはまだ充実しているとは言えない。
しかし、いくつかのTelegramゲームが大規模なユーザーを獲得していることが、これらの理由を裏付けていると言えるだろう。
投資と資金調達
Industry Funding Rounds in July 2024
先月は11の資金調達が行われており、計3,820万ドルを確保。
この数字は6月と比べ11.3%の減少となっているが、3つの資金調達が金額を公開していないため、このセクターへの投資家の興味が失われたとは一概に言えない。
注目は元Coinbase社員が設立したNPC Labsで1800万ドルの調達。
Base上でWeb3ゲームを構築するために設計されたエコシステム「B3.fun」のコアコントリビューターとしての活動資金に充てられる予定だ。
またテレグラムを活用したゲームも3つの資金調達を発表。
その中の1つであるPluto Studioが提供を行うCatizenでは、プレイヤー数が2,600万人に到達し、アプリ内課金で1,600万ドルを稼ぎ出したことが明らかとなった。
この成功例はエアドロップハンターを超えた存在が、徐々に流入していることを伺わせる内容として把握しておきたい。
成長と課題が残る中、新たなアプローチにより、業界がどう変化していくのかも注目だ。
本レポートについて
本レポートは、FootprintのGameFiリサーチページの情報を元にコミュニティや弊メディアが一部加筆、編集を加えたものとなっています。
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