【8月】Web3ゲーム月間レポート:投機からエンターテインメントへ
本レポートについて
本レポートは、FootprintのGameFiリサーチページの情報を元にコミュニティや弊メディアが一部加筆、編集を加えたものです。
また本レポートはオンチェーンデータに記録されたものを参照しています。
そのため、アプリ化などを行いオフチェーンで遊ぶ形式のブロックチェーンゲームのデータは参照できないため、あらかじめご了承ください。
GameFiデータ前書き
MEGA MAN X DiVE NFT
GameFi領域は大きな転換期を迎えようとしている。
これまでのWeb3領域では「お金が稼げる」ということをフックにポンジスキームのようなゲームが多く見て取れたが、現在はエンタメ領域の活性化が目立つものとなった。
この大きな例としては大手企業などの参入である。
これらの企業はWeb3ゲームのエンタメ性をより特化させる動きを見せており、お金という動機よりも魅力のあるゲーム開発に注力していると言えるだろう。
特にカプコンやgumiなどはIPを活用したプロダクトの発表など、より高度な体験を開発し、メインストリームのゲーマーを引きつけようとしている。
もちろん「富の蓄積」というメリットを残しながら。
またお金というフックで盛り上がったGameFi市場ではあるが、投機的な熱が冷めるにつれ娯楽を優先するユーザーが残り開発もそれに合わせたものに変わりつつある。
そう言った意味ではこのセクターは徐々に成熟しつつある。
7月版!Web3ゲーム月間レポート
8月のキーポイント
- 暗号マクロの概要
- 8月、ビットコインは月安値23,664ドルから高値30,057ドルの間で変動し、値幅が大きくなった。
- ウェブ3ゲーム市場全体
- Web3ゲーム市場はゲーム数が2,471から2,540に増加し大きな成長を示している。
- 「Carrom Blitz」や「Trickshot Blitz」などのゲームが市場動向の形成に影響を与えており、その結果、市場全体のアクティビティは週ベースで15%増加。
- 市場は現在、大規模IPベースまたは企業主導のプロジェクトが支配的。
- Web3ゲームチェーン
- これらのチェーン上で月間アクティブユーザーが1000人を超えるゲームのうち、BNBチェーンは全体の5.3%、イーサリアムは1.6%、ポリゴンは10.2%のシェアで最高となっている。
- SUIの技術にはメリットがあるが、まだ持続的な有機的採用と利用には至っていない。
- GameFiプロジェクトの概要
- CryptoTycoonは、今月だけでトークンの価格を200.23%上昇させ、このプロジェクトで傑出したパフォーマンスを誇っている。
- 同様のカテゴリーで注目すべきプロジェクトには、今月68.23%の値上がりを見せたNFT Worldsがあり、年初来で578.31%という目覚ましい値上がりを記録している。
- GameFiの投資と資金調達
- 注目すべきは、Sorareのようなプラットフォームに代表される、eスポーツとWeb3プロジェクトの融合も市場で盛んになっていることだ。
- さらに、人工知能(AI)は、誇大広告の後、見出しを作り続けている。
- 新着情報
- Footprint
- COMBOと提携しGameFiとWeb3におけるデータ主導の革命を推進
- 麻雀Meta
- ドラゴンフライ主導の資金調達ラウンドで1,200万ドルを確保
- Conductive.ai
- Animoca Brands主導のシードラウンドを終了
- DEA社
- KDDIファンドより資金調達を完了
- Hungri Games
- 300万ドルの評価額で190万ドルを調達
- Irreverent Labs
- サムスンネクストから資金調達
暗号マクロの概要
8月は仮想通貨市場のボラティリティが高くなった。
前半は7月の勢いそのままに30,000ドル前後を推移するものとなったが、中盤でのSECの対応やSpaceXによるBTC売却もあり中盤に大きな下落を起こしている。
結果として30,057ドルから23,664ドルのレンジで取引が行われる結果となった。
またGameFiのトークン時価総額もビットコインの価格下落に連なり、減少する結果となっており、今後どのような推移を見せるか注目を集めている。
- 主なニュース
- PayPal
- ステーブルコイン「PYUSD」を発表
- SpaceX
- 多額のBTC売却を報告
- デリバティブ市場
- 1日で10億ドルの大規模な清算
- グレイスケール
- SECに対する訴訟で裁判所が支持を表明
Web3ゲーム市場全体
Web3ゲーム市場はゲーム数やユーザー数が増加しつつある。
7月と比較するとゲーム数は2,471から2,540までに増加。またその中で月間ユーザー数が1,000人を超えるものは227から233まで増えるものとなった。
ただこの数字も全体の9%にとどまっている。
この数字が表すこととしては、弱気市場におけるユーザー獲得という継続的な課題がまだまだ残る結果となっていることは留意しておきたい。
特に既存のゲームに慣れ親しんだプレイヤーには秘密鍵やウォレットなど難解。
このようなハードルを越えてくるゲームも徐々に登場しているため、今後はより多くのユーザー獲得ができるゲーム開発に期待したい。
また上記はアクティブユーザーの推移。
一貫してみると8月は82万人のアクティブユーザーからスタートしており、月末には約100万人まで推移している。
この大きな要因としてはCarrom BlitzやTrickshot Blitzの登場だ。
これらはFlowブロックチェーン上で設計されたゲームとなっており、市場全体のアクティビティの活性化に貢献したものと言えるだろう。
ただトランザクションや取引量などの指標は大きな伸びを見せていない。
そのため、ゲームがエンゲージメントを促進しているものの、ユーザーの支出に大きな影響を与えていない可能性を示唆している。
RYUZO
また注目すべきは、大手企業やIPが積極的に進出を図っていること。
バンダイナムコはOasysのNFTプロジェクト「OASYX」に協力し、AIバーチャルペットの分野でこの領域に参入を行っている。
またAnimoca子会社nWayは、Yuga LabsのIPの活用も。
このように大手企業が独自の技術提供や知的財産(IP)を統合することで、より新たな体験やゲーム性を提供しようとしていることは注目すべきである。
技術革新の可能性を十分に理解している彼らは、大きな行動を起こす可能性が高い。
ただ対照的に中小企業や新興企業は長引く弱気市場を乗り切ろうと、慎重に事業を進めているため、この層の活性化もこれから期待したい点と言えるだろう。
Web3ゲームチェーン
Web3ゲームで活用されるチェーンは、これまでと変わらずBNBチェーンがトップ。
またそれに続きEthereumとPolygonが大きなシェアを誇るものとなっているが、月間アクティブユーザーを見てみると面白い動向も見て取れた。
以下はMAUが1,000名を超えるゲームのチェーンシェア率(全体比)。
- BNBチェーン:5.3%
- Ethereum:1.6%
- Polygon:10.2%
これからわかるように、Polygon上で作成されるゲームはより質のいい体験をユーザーに届けることが出来ており、アクティブユーザーの確保が出来ているのだろう。
特にゲームはユーザーにストレスを与えてはいけない。
そのためPolygonやBNBチェーンに続く、ユーザー体験を最大化するチェーンとゲームが登場すれば、よりアクティブなユーザーの獲得に繋がるはずだ。
Sui Network
また対照的な動きを見せたのはSui Networkである。
本レポート7月版でも公開した通り、Suiブロックチェーンでは「SUI 8192」の登場をきっかけに同チェーンのアクティブユーザーが大幅に増加。
7/27には市場最高の6,584万ブロックに達している。
しかしその後、この需要が収まると毎日の取引ブロックが劇的に減少し約147万ブロック/日とピーク時のわずか2.2%まで減少する結果となった。
SUI 8192がSuiの認知度拡大に貢献したことは間違いない。
しかし持続的な習慣とユーザーの維持を確立することには苦戦しており、この点からも投機性よりも体験を重視するゲームが待たれているということが分かる。
また直近ではopBNBやStarknetなどのL2チェーンへの注目も。
しかし入手可能なデータでは、現在のところ大きなトレンドは見られず、今後どのようなプロダクトが活用するかが普及のカギとなりそうだ。
GameFiプロジェクトの概要
CryptoTycoon
CryptoTycoonは、BNBチェーンの上に構築されたDeFiゲームプラットフォーム。
そのトークンはプロジェクト内で傑出したパフォーマンスを見せており、8月だけで200.23%という驚異的な価格上昇を誇っている。
年初来、トークンの価値は76.59%上昇した。このように盛り上がる市場で長期的な成長を一貫して示すトークンは、実に注目に値する。
The rate of change of the currency price
同様のカテゴリーに属する注目すべきプロジェクトには、今月68.23%の値上がりを見せたNFT Worldsがあり、年初来では578.31%という目覚ましい値上がりを記録。
もう一つの注目すべきプロジェクトであるFabweltは、今月25.76%の価格上昇を示し、年初来で466.78%という驚異的な上昇率を記録した。
このような持続的な成長率は、これらのプロジェクトの可能性と、ダイナミックな仮想通貨の世界で投資家の関心を集める能力を強調している。
GameFiの投資と資金調達
8月は5つの資金調達が注目を集めるものとなった。
- 麻雀Meta:1,200万ドル
- Conductive.ai:非公開
- DEA社:非公開
- Hungri Games:190万ドル
- Irreverent Labs:非公開
具体的な調達額が発表されたものは少ないが、ここ数ヵ月でこの分野における資金調達の回数は減少していたため、今月の調達回数の増加は明るい未来を見通したものと考えられる。
またこの投資先はGameFiだけでなくAIの分野に進出するものも。
GameFi×AIなど最先端の技術の併用も大手企業の関心を集めるポイントとなっていることが伺えるため、これらもどのように展開が行われるか注目すべきだろう。
まとめ
8月は市場の変化が見て取れた月となった。
大手企業の参入や投機熱が冷めつつあることから、現在の需要はより面白い体験を与えることが重要と見出していることが伺える。
その点で言えば市場は徐々に成熟していると言えるだろう。
ただまだユーザーのエンゲージメントを持続させるものは少なく、この問題をどのような方向で解決するかも今後の市場の1つの課題。
この問題を解決することが出来れば、より市場は大きな需要を見出すだろう。
本レポートについて
本レポートは、FootprintのGameFiリサーチページの情報を元にコミュニティや弊メディアが一部加筆、編集を加えたものとなっています。
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