LINKChainとは?LINEトークンエコノミーを実現する独自チェーンの特徴
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LINEトークンエコノミーとは
LINEが独自に開発したブロックチェーンを応用したサービスを提供することで、ユーザーとサービス提供者の関係性をよりフラットなものにしていくものです。
簡単に言えばLINEが開発した独自チェーン上でサービスを展開し、トークンを配布することによって、トークンの2次利用または法定通貨への換金も行い、経済を回していくようなイメージとなります。
日本では法定通貨の換金は行えませんが、LINEのコンテンツ内で使用できるLINEポイントに変換できるトークンを配布するなど計画されており、多くのユーザーが仮想通貨に関わることとなるでしょう。
その中でもやはり重要なのは、独自に開発されたブロックチェーンであるLINKChainになります。LINEトークンエコノミーの中でも中核を担うLINKエコシステムはこのLINK Chainが基盤となっており、今後の発展に向けても重要なものとなります。
ここではLINK Chainの特徴を始め、どのように利用されるかを解説していきます。
まずLINK Chainのことを知る前に、このチェーンが利用されるLINKエコシステムの解説を簡単に行いたいと思います。
LINKエコシステム
LINKエコシステムとはLINKチェーンを利用したエコシステムです。
画像が一連の流れとなります。
LTP(LINE Teck Plus株式会社)が各Dappsの開発会社に独自チェーンの提供(LINKチェーンを利用させるイメージ)を行う事で、ユーザーがLINKポイント(国内向け独自トークン)を獲得し、様々な所で使用できるようなものとなっています。
上記したようにLINKエコシステムは、LINE以外の会社もLINKチェーンを利用することができるため、Dappsの開発に手間をとることなく簡単にLINKチェーン上でオリジナルのDappsを作成できるようになっています。
SDK(開発用キット)の提供のようなイメージで、参加する会社を増やしていいくようなイメージになるでしょう。
LINKポイントを獲得・使用できる場所が増えればユーザーにとってもありがたいことですし、開発者にとっても時間とコスト削減につながるのでメリットになります。
ではこのLINKチェーンの特徴とは一体どういったものなのでしょうか。
特徴がなければ利用する会社も少ないので、こちらの特徴には注目です。
LINK Chainの特徴
LINKチェーンの特徴は以下の通りです。
- 高速トランザクション
- 手数料無料
目に見えてわかる特徴としては上記の2点です。
それぞれ補足を入れながら解説していきます。
高速トランザクション
すでに数億人のユーザーがいるLINEですので、スケーラビリティを拡張させる必要性があります。ここをメインネットごと独自チェーンにしてしまうことで、トランザクションの高速化を実現しています。
その速さは1000Tx/秒とかなりの処理能力となっており、現状あるETHなどの処理速度とは比較にならないものとなっています。
更には2019年にはサイドチェーンの実装も予定されているので、更にトランザクションが高速化する可能性もあります。
ベースは韓国のICONみたいすね。そこの技術活用みたい。
— はるか先生@blueChainLab CEO (@harukatarotaro) 2018年9月26日
はるか先生のおっしゃる通り、ICON(のジョイントベンチャー)との共同開発によって、このチェーンは作られているようで、コンセンサスアルゴリズムもLFTを利用しており、高速なトランザクションが実現しているのでしょう。
LFT(Loop Fault Tolerance)
ノードの検証者をリーダーノードと検証ノードに分けブロックを生成する方式。
複数の検証ノードで行われたものをリーダーノードが承認。その後再度、複数の検証ノードでリーダーノードが作成したブロックかを検証しブロックに追加する
手数料無料
LINKチェーンは独自に作られたものであり手数料を必要としません。
一般的にはトランザクションの承認作業に手数料のかかるブロックチェーンですが、LINKチェーンを共同開発したUNCHAIN CORPORATIONがノードの運用を行っているため、安全かつ手数料無料で運営できているのだと思います。
ノードの管理(トランザクションの承認)が技術力のある信頼できる会社が行っているということも安全性を高める上ではポイントになっていますね。
独自チェーンを使用したDapps
現在LINKチェーンを利用したDappsは2種類あります。
- 4CAST
- Wizball
それぞれどのようなものかを解説していきます。
4CAST
未来予測を行うDappsです。
簡単に内容を解説すると、明日のサッカーの試合はAチーム、Bチームどちらが勝つか。と言う問題に対し、回答を行います。
こちらに正解することでポイントが獲得でき、そのポイントとLINKポイントを交換することができます。こちらはLINEに同期させてスマホから使用できるので、かなり手軽にポイントを獲得することができます。
興味のある方は「4CASTの始め方と使い方」をまとめているので、こちらを参考にLINKポイントを稼いでみてください。かなり簡単に利用できます。
Wizball
Q&Aが行える知恵袋のようなDappsです。
質問を投稿することも出来ますし、質問に回答することでLINKポイントを獲得することも可能です。フォロー機能もあるので仲間内で楽しむことも出来そうです。
こちらもLINEのログインを利用しますが、操作は基本PCです。
4CASTと比べてみると手軽にとは行きませんが、LINKポイントは獲得しやすいです。回答に対してVote(いいね)が集まれば多くのポイントを稼ぐことができます。
「Wizballの始め方と使い方」も記事にまとめているので、ご参考ください。
その他のDappsも展開予定
まだ具体的な発表はありませんが、LINEのDappsは上記で説明した以外にも3つほど現状では展開していく予定となっています。
- Pasha
- tapas
- STEP
簡単に発表内容を解説します。
商品レビュー「Pasha」
見の周りにある様々な写真を撮影し、レビュー/検索できるプラットフォームです。
調べたい商品の写真を撮るだけでPashaのデータベースから商品情報を検索することが可能になります。このデータがユーザーの投稿やレビューから蓄積され、貢献した人にはインセンティブが与えられる仕組みです。
こちらもかなり人気となりそうなものなので注目しておきたいと思います。
Check:LINEのPashaの始め方と使い方を解説
グルメレビュー「TAPAS」
※こちらの名称はLINE CONOMIとなっています
日本全国にある飲食店の情報を共有できるサービスです。
利用した飲食店のレシートをカメラで読み込み、評価やコメント写真などを投稿します。もちろんこれらのアクションにもインセンティブが与えられます。
シンクロライフに近いプラットフォームになりそうですね。
TAPASはレシート情報も必要なので、より信憑性の高いものとなりそうです。
ロケーションSNS「STEP(仮)」
こちらは旅行などで訪れた土地の写真と位置情報を共有することで、旅行の思い出をBOOKにまとめていくものとなっています。
このBOOKは公開を行う事もでき、こちらが旅行先のレビューにもなるので、閲覧数が多くなれば多くなるほどインセンティブがもらえるようになっています。
これはDappsなどにはなかなか関心のない女性にも人気の出そうなサービスですね。
このように幅広い展開を考えているLINEのDappsには期待しておきたいと思います。
まとめ
LINKChainの特徴とどのようなものに活用されるのかをまとめました。
トランザクションの高速化や手数料無料などユーザーにとってかなり技術力も高いですね。現状利用されているDappsもストレスなく利用できますし、今後展開されていくものにもかなり期待が高まります。
特にいい点と思うのは、トランザクションもかなり高速で既存のアプリと変わらないように利用できることです。
このことによって、より自然にDappsに触れる機会が提供されています。仮想通貨の認知度にはあまり影響がない可能性はありますが、Dappsを触っている人が多くなるということはいいですね。
このような使われ方が、ある意味Dappsが一般化される土台になってくると思います。
LINEのDappsには今後も期待ですね。
またこのようなブロックチェーンを使っていると思われないようなサービスはいくつかあります。特に先ほど紹介したシンクロライフはLINEに近い形で、Dappsを浸透させようとしているので、こちらも可能性を感じます。
「シンクロライフの概要」もまとめているので、興味のある方はこちらも合せてご確認ください。かなり実用的なサービスです。