LoomSDKとは?ブロックチェーン技術を簡単に使える開発用キット
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LoomSDKとは?
LoomNetwork(以下ルーム)が現在活用している、サイドチェーン技術やPlasmaの技術などあらゆるものが簡単に利用できるようになる開発者用のキットです。
開発者はこのSDKを利用することで、オリジナルのブロックチェーン(Dappチェーン)を作成出来たり、通貨の作成も可能です。
またプログラミング言語にはJavaScript、Phaser、Unity、Golangなどをサポートしており、従来のゲーム開発者であれば簡単にDappsの制作ができるようになっています。
現在はβ版の配布のみとなっていますが、今後はより多くの機能や技術に対応し、更に機能性のあるものがるようできるようになると期待されてます。
特徴
LoomSDKの特徴については簡単に説明します。
難しい技術系の話は抜きにして、どういったメリットがあるのかをイメージしてもらえればいいと思います。
特徴は以下のものを取り上げます。
- 開発者が簡単にDappsを作成
- 手間や費用の削減が可能
- ユーザーにも恩恵がある
ではそれぞれ見ていきましょう。
開発者が簡単にDappsを作成
一番大事な部分です。冒頭でも説明したようにDappsの開発が簡単になります。
既存のゲーム開発者が使用できるプログラミング言語のサポートはもちろん、そのまま利用できるサンプルも一緒に提供してくれるため、ある程度の知識があれば、Dappsを簡単に作成できるようになります。
要するにカンペ(ベース)みたいなものがあるということですね。
このように開発者自体を広く取り入れていくことで、多くの人がLoomSDKを使用するようになるでしょう。
そうなったとき、ルームからまた新たな面白いDappsが生まれてくる可能性が高まります。開発者に敷居を下げることで、より多くの作品が出来上がりやすい環境が整うということです。
手間や費用の削減が可能
こちらについては、まず先ほども上げたサンプルやサポートがしっかりしているという点で、余計な手間が省けます。
この分、開発者はDapps制作に集中できます。
また費用についてですが、元々ルームは独自のサイドチェーンを使っており、トランザクションの費用、処理にかかる時間などを大幅に削減させることに成功しています。
開発者もDappsを制作する時にはトランザクションを通したりするため、余計な費用がかかることがあります。
その点LoomSDKでは独自のチェーンを利用し、トランザクションの回数も減るため、費用面・手間共に快適にDapps制作を行うことができるのです。
ユーザーにも恩恵がある
LoomSDK自体は開発者用に作られているものです。ですがこのSDKは間接的にユーザーにも恩恵をもたらします。
それは何故かというと、開発者が楽で快適にゲーム開発を行えるからです。開発者が簡単にゲームが制作できるということは、今までのもの以上にいい作品が作れる可能性があります。
特にLoomSDKを使用することで、独自チェーンなども使うことが可能なので、これまでのDappsみたいに何か行動する度に必要であったトランザクションの生成が極限まで抑えることができるようになります。
こうなるとユーザーは待ち時間もなくなり、ストレスフリーでかなり自由度の高いゲームをプレイできるようになるでしょう。
またコントラクトも簡単に書けるようになることによって、ゲーム開発の幅が広がるといったこともいえます。
LoomSDKが対応しているもの
少し技術面のことについても触れておきましょう。
今から紹介するもの自体はSDKに対応しているというよりも、ルームで使われている技術となります。
SDKはルームで使われている技術がそのまま使用でき、=(イコール)のようなのもになるので、こちらで紹介しておきます。
ERC20、ERC721、ERC721x対応
まずはイーサリアムのトークン規格である、ERC20とERC721です。
これらはもうDappsを作成するのに欠かせないものとなっていますよね。ERC20でゲーム内通貨を作成し、ERC721はキャラクターなどの代替え不可能なトークンを作成するのに使われます。
このNFT(代替え不可能なトークン)なトークンについては「ノンファンジブルトークンの解説」にまとめてあるので、ご確認ください。
また現在はまだ実装されていないと思いますが、先日Loomが発表したERC721xもSDKを使うことで使用できるようになると思われます。
こちらの規格は、ERC721を改良し、トークンの一括送信を可能にしているので、今後の開発の幅を広げ、今以上に手間を削減できることでしょう。
check:ERC721xの仕組みと特徴を解説
Plasma Cashに対応
イーサリアムの最新技術であるPlasma Cashにも対応しています。
簡単に言えばPlasma Cashを実装することで、
スケーラビリティが向上するので開発の手間や楽さがまた一段と早まります。
また通貨やトークンの管理(セキュリティ)もPlasma Cashの仕組みにより保たれます。
Plasmachain
デベロッパーが共有のサイドチェーン(プラズマチェーン)を使用することができるようになっています。
これまでDappチェーンを使った独自チェーンの開発においては、トランザクションの承認者の設定など開発者の手間がかかることが上げられていました。
しかしプラズマチェーンは共有のチェーンとなっているため、承認者は予め決まっており、開発者側が承認者を決める必要がありません。
またレイヤーを3段階にすることによって、大幅な手数料削減が見込めます。
これによって、開発者は快適にゲーム開発のを進められるようになるでしょう。
まとめ
ここではLoomSDKについて紹介しいました。
これは本当に難しく考えずに、開発者のDapps制作の手間を減らるためのものと思ってもらえるといいでしょう。
その手間や費用の削減を効率よく出来るものとして、Plasma Cashが実装されていたり、新たな独自チェーンが開発したりなど様々な技術を取り入れていると考えると分かりやすいと思います。
もちろんメリットは開発者だけでなく、私たちユーザーにもあるということを忘れてはいけません。
LoomSDKを使うことで、どんどん優秀な技術者たちが増えてくると思いますし、また面白いDappsの提案なども出てきそうで、より今後が楽しみと言えます。
LoomSDKについての解説は以上で終了となりますが、SDKを利用したサービスも徐々に増えてきています。
特に注目しておきたいものについては「LoomNetworkの技術を使った仮想通貨ゲームまとめ」で紹介しているので、あわせてご確認ください。
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